家の構造・構法の特徴を解説!選び方のポイントは?

家の構造や構法と聞くと「専門的で難しそう」というイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、理想とする間取りやデザインを実現するためには、各構造の特徴や構法を理解しておくのも大切です。この記事では、家づくりの構造の種類や構法を解説!それぞれの特徴やメリットをご紹介します。

目次
1.住宅の構造の種類について
2.代表的な5つの工法について
3.家の構造・工法を選ぶ際のポイント

住宅の構造の種類について

家の構造には、大きく分けて『木造』『鉄骨造』『鉄筋コンクリート造(RC造)』の3つがあります。構造は、建物を支え、一度造ると簡単に変えることができない、建物の部位の中で最も重要な部分。それぞれの構造には、次のような特徴があります。

・木造

木造は、建物の柱や梁(はり)など、住宅の主要な部分(骨組み)を木材で造る構造のことです。日本で古くから寺社仏閣を含めた数多くの建物に採用されている構造で、一戸建ての住宅としても最も普及率の高い構造になります。

木造は建材が安価で軽いため、鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べてコストを低く抑えられることが大きなメリットの1つ。通気性、調湿効果が高く、カビや結露が発生しにくいこともポイントです。また、木は天然素材のため、健康に良いともいわれています。

一方で、建材単体で見ると強度が低いため、柱や梁の数を増やすなど、強度を補う工事が必要です。また、シロアリなどの害虫被害を受けやすいことから、定期的な点検が必要です。

・鉄骨造

鉄骨造は、建物の骨組みを鉄で造られた柱や梁で組み立てた構造のこと。厚さ6mm以上の鉄骨を使う重量鉄骨造と厚さ6mm未満の鉄骨を使う軽量鉄骨造の2種類があり、住宅では主に軽量鉄骨工が採用されます。

鉄骨造は近代で発達した工法で、建材を工場で大量生産するため、品質が安定しています。鉄は素材の強度が高いため、梁を鉄骨で造ることにより柱や壁のない大きな空間がとれるなど、大きな窓や開口部分を広くとることができることが特徴です。また、木造よりも耐震性や耐久性に優れている点もメリットです。

一方で、木造と比べて初期コストが高い傾向にあります。また、木に比べて熱伝導率が圧倒的に高いため、外気の冷気や熱気が鉄に伝わることで室内の暖房や冷房の効率が悪くなります(ヒートブリッジ現象)。

・鉄筋コンクリート造(RC造)

鉄筋コンクリート造は、鉄筋を中に入れたコンクリートを採用した構造です。引張力(引っ張る力)に強い鉄筋と、耐火性や圧縮に対する抵抗性が高いコンクリートにより、強固な構造を造ることができます。木造と比べて耐震性も上げやすく、耐火性・防音性・気密性が高いことも特徴です。

鉄筋コンクリート造は近代で発達した工法で、住宅だけではなく高層建築物や大型建造物などにも採用されています。

一方で、木造や鉄骨造に比べ建築コストが高く、建てるための期間も長くかかります。また、他の構造に比べ建物自体が重いため、強固な地盤が必要となります(土地によっては地盤改良工事などによりコストが上がる場合も)。また、構造体自体の熱伝導率が高く、外気温の影響を受けやすいため、夏は暑く冬は寒くなりやすいというデメリットもあります。

代表的な5つの工法について

家の構法は、構造と並んでまず決めなければいけないことの一つ。代表的な5つの構法と、それぞれの特徴を見ていきましょう。

・木造軸組構法

木造軸組構法は、木材の柱と梁、斜めの筋交いを軸とする構法です。
柱や梁などの縦横の軸、斜めの軸(筋交い)で、地震や風などの横からの力に抵抗します。構造的な制約が少なく、設計や間取りの自由度が高いのも特徴。ただし。一度組むと変更が難しいため、リフォームできる範囲に制限ができます。在来構法とも称される日本伝統の構法で、現在でも多くの木造住宅に採用されています。

・2×4(ツーバイフォー)構法

2×4構法はアメリカから導入された構法。木造軸組工法の構成が「軸」なのに対して、「面」で構成するのがこの工法の特長であり、木材の枠に合板を貼った木製パネルで箱を作るようにして建てていきます。2インチ(38mm)×4インチ(89mm)の規格化された木材を使用するため「2×4」と呼ばれ、釘の寸法も統一されているため、職人の力量に左右されず、短い工期で高品質の建築が可能です。

・ユニット構法

ユニット構法は、工場で柱や梁、壁などを組んだ箱型ユニットをつくり、現場で組み立てる構法です。家づくりの大半の工程が工場で完結するため、大幅な工期の短縮、コストの削減が可能です。キッチンや電気配線、配管などの設置工場で行うため、製品や部材のばらつきが少なく、品質が安定しているのが特徴です。増築など将来の計画への対応も容易です。

・ラーメン構造

ラーメン構造の「Rahmen」は、ドイツ語で「額縁」や「枠」を意味する言葉。柱と梁を溶接で結合させる構法のことをいいます(剛接合)。結合部が完全に固定されるため、高い強度と耐震性を確保できるのが特徴です。また、基本的に柱と梁の骨組みのみで躯体が形成されるため、デザインや間取りの自由度も高くなります。比較的加工もしやすいことから、工期を短縮化したい場合に適した方法といえます。

・プレハブ構法

プレハブ構法は、使用する建材によって「木質系プレハブ工法」「ユニット系プレハブ工法」「鉄骨系プレハブ工法」に分かれます。いずれのプレハブ構法も、工場で加工済みの壁や床、天井、屋根などのパネル部材を現場で組み合わせて、現場では釘やボルトで固定するだけで住宅が完成するため、工期の短縮化、建築コストの削減が期待できます。また、工場での作業の割合が多いので品質が安定している点も特徴です。

家の構造・工法を選ぶ際のポイント

ぞれぞれの構造・構法には、できる間取りや得意とするデザインが異なるため希望する間取りやデザインを実現できる構造・構法を選ぶことが重要なポイントです。加えて、家の構造・構法を選ぶ際は、敷地や地盤との相性も考慮しましょう。最後に、将来的に増築や改装を視野に入れる場合は、間取りやデザインの変更のしやすさもポイントになります。構造・構法の基礎を理解できたら、理想とする住まいや暮らしのポイントを洗い出してみるといいでしょう。