家の断熱の基礎知識。断熱材にはどんな種類があるの?
断熱材には様々な種類があるため「どういった違いがあるのか」「導入のメリットとは何か」など疑問に思う方は多いでしょう。この記事では、断熱材の特徴や導入するメリット、断熱材の種類ごとの特徴を解説します。断熱材選びに迷ったら、ぜひ参考にしてください。
目次
- 断熱材とは?導入するメリットは?
- 一般住宅に使用される断熱材の種類について
- 断熱材の選び方について
断熱材を導入するメリットは?
断熱材は、家の内部と外部の熱移動を防いで、家の中を快適な温度に保つために欠かせない素材です。壁や床など、普段の生活の中では見えない部分に使われる素材となりますが、快適な暮らしを実現するための重要な役割を担っています。
断熱材を導入する大きなメリットは次の2点です。
- 季節を問わず快適な住環境を実現できる
断熱材を導入すると、熱の伝えやすさをあらわす熱貫流率が下がり、熱移動を防ぐことができます。これによって、外気温の影響を受けない快適な室内を保つことにつながります。よって、断熱している住宅は、夏は冷房で室内を涼しくすることで外気に影響されず快適な温度を維持することが可能であるほか、冬は家の中の暖かさを外に逃すことを防ぎます。
2)省エネにつながる
断熱材を導入することで、エアコンなどで整えた室内の温度を保ちやすくなります。冷暖房を長く使用する必要がないことから、省エネやCO2削減にもつながるとされています。また、環境に優しいだけでなく光熱費の削減にもなるため、ランニングコストを抑えることができるのもメリットです。
一般住宅に使用される断熱材の種類について
住宅に使用される断熱材は、大きく「無機繊維系」「木質繊維系」「発泡プラスチック系」の3種類に分けることができます。それぞれの断熱材について細かくみていきましょう。
・無機繊維系
「グラスウール」「ロックウール」
グラスウール
グラスウールは、ガラスなどを高温で熔解して繊維状にし、接着材を吹き付けて成形した断熱材です。比較的安価で断熱性が高いため、多くの住宅の断熱材に使われています。また、経年変化が少なく、耐久性が高い点も魅力です。
ロックウール
ロックウールは、玄武岩や鉄鋼スラグなど、鉱物を溶かして繊維状にした断熱材です。鉱物から加工されているため、火に強く燃えにくい性質を持ちます。熱に強い一方で、湿気を吸収しやすいため、施工時は湿気対策が必要。日本でのシェアはまだ少ないですが、北欧ではグラスウールと同じくらいシェアがある素材で、形状はボードやマット状、バラした綿のようにした状態などがあります。
・木質繊維系
「セルロースファイバー」「ウッドファイバー」
セルロースファイバー
セルロースファイバーは、新聞の古紙などをリサイクルし、綿状にした素材です。施工方法は吹き込み(雪をつもらせるように敷きつめる)と、吹きつけ(壁などに直接固着させる)があります。細かい繊維なので壁などの空隙をしっかりと埋めることが可能です。
また、セルロースファイバーは吸湿性が高く、室内を適度な温度に保ってくれるため、環境にも優しい素材と言えます。
ウッドファイバー
ウッドファイバーは、木材から作られた自然素材の断熱材です。断熱性能の他に、吸音性や調湿性にも優れています。倒木や間伐材などを利用して作られる素材なので、環境に優しく、ウッドファイバーを選ぶことで、地球温暖化防止や森林保全に貢献できるといえるでしょう。ただし、木質繊維系は水に弱いため、施工場所によっては適さない場合もあります。
・発泡プラスチック系
「ウレタンフォーム」「ポリスチレンフォーム」
ウレタンウォーム
ウレタンフォームはポリウレタン樹脂を原料に作られた断熱材で、発泡プラスチック系の中でも断熱性能の高さが特徴です。耐候性も高く外部の湿気や天候に影響を受けにくく、長期間断熱効果を維持できる一方で、ウレタンは燃える性質があります。火に弱い点を留意して施工するといいでしょう。
ポリスチレンフォーム
ポリスチレンフォームは、ポリスチレン樹脂に発泡剤を加えて構成された断熱材です。水や空気を通しにくい点が特徴的です。断熱性の他に、防水性や防湿性にも優れています。特に湿気の影響を受けにくく、長期間安定して断熱材として使用可能です。柔らかく、軽量で扱いやすいため、施工時にも扱いやすい素材です。
断熱材の選び方について
断熱材を選ぶ際は、の程度の熱を遮断できるかをあらわす「断熱性能」と施工箇所に合わせて選ぶといいでしょう。断熱性能は熱伝導率の値であらわされるもの。熱伝導率が低いほど断熱性能が高く、熱伝導率が高いほど断熱性能が低いということです。
また、断熱材は種類ごとに特徴があるため、施工箇所に応じて適したものを選ぶ姿勢が大切です。火に弱い断熱材はキッチン周りには使用せず、雨に弱い断熱材は、天井に使用しない方がいいでしょう。断熱材は施工後に交換や入れ直しが難しいため、場所に合わせた適切な断熱材を選ぶことは、長く快適に暮らすための重要なポイントです。